楽器を買うことっていろんなことに似ている

びよらを揃えつつあります。

弓は、買いました。

ケースも、買いました。

弦も、買いました。

松ヤニも、買いました。

肩当ては、借りています。

肝心の楽器は、借りています。

で、いろいろ面白いなと思ったので書いておきます。

楽器は、まず、モノが良いかどうか、合うかどうかというのがありますが、例えばバイオリンとかビオラというのは、それが様々な部品から出来ているから、その部品と人との合う合わない/楽器本体との合う合わないも大いに問題になる。んでもって最終的には楽器総体としての調整がうまいかどうかが、ものすごく大きな位置をしめます。

こんなめんどくさいことって、あるでしょうか!? なんて大変なんだ。こんなので、良い楽器(身の丈にあった楽器)に出会い、その楽器が最も良い状態でいられるための調整者を見つけ、自分の体にあった部品を探していくなんて…大変すぐる…。

うちの母は、兄弟が弦楽器奏者だったので、歌科のわたしにしょっちゅうこう言っていました。「歌は、本当にお金がかからないからいいわよ。かかるお金なんて、楽譜代だけ。まぁ、ちょっと、人より食費がかかるけど…」

とはいえ、かかる食費は膨大なので(笑)わたしはそんなにおおごとだと思っていなかったわけです、楽器というモノに対して。だって、沢山いるじゃないですか、バイオリンを習ってる人なんて。

でもいざ、楽器を買う、となると、本当に大変なことがよく分かりました。しかも、初心者なので、楽器の良さなんて自分で測れないわけです。しかしそこそこ大金をはたかなければならない。ここで安物買いの銭失いしたら、かえって将来的にコストがかかります。最悪、練習が苦痛になってやめてしまうでしょう。おまけに、私が欲しいのはびよらでした。ばよりんより、奏者人口が格段に少ないので、需要と供給の関係で、そもそも楽器が少ない。だから、お手頃楽器は本当に少ないだろうと言われていました。

幸い、私が初めてついたプライベートの先生がびよらだったり、そもそも母の兄弟の弦楽器奏者というのがびよりすとだったりしたので、わたしはその二人に、びよらを買う意志があることを伝えました。すると、気にかけてくれているらしく、「こんな話があるよ」と、双方からオススメの情報が入り始めます。二人の腕は確かですから、とにかくその二人からの情報の中で、選択を始めています。

また、借りてきたびよら本体は、調整の仕事につく予定のびよりすとが、無償でしてくれました。使った部品は、これまたセンセーが大量にストックしている弦やアジャスター、肩当てなど・・・その中から装着しては試し、張っては試し、で、一番良いモノを選ばせて頂いたり。

しかしこれ・・・本当に、あり得ない幸運な状況です。

まず、選ぶこと自体が大変なモノを、まるで自分のことのように、他人のために選んでもらう手間から始まり、その後のフォローも・・・となると、コレいったい、普通にお願いしてたらいくらかかるのか、いや、お金の話じゃねーな、と思ったりするわけで・・・。

でも、そんな中、例えばいろんなことにこれって、似ているんじゃないかと思い始めました(前フリ長いっ)。

つまり、自分に価値基準がまだない状態で、しかし良いモノ/良い状況を手にしたい事って、結構あると思うんですよね。そんな状況だから、ソレを手にしたとしても、やっぱり誰かしらのフォローは必要。ということは、例えば就職だったり、例えば新しい事業を始めるときだったり、何かしら新しいことを始める場合には、よくあるシュチュエーションだなと思うわけです。そんな時に、やっぱり、確たる基準を持っている知り合いがいるかどうか/信じられる腕前の知り合いがいるかどうかっていうのは、ものすごく大事なことなんじゃないかと。

つまり、どれだけ専門家の知り合いがいるか、ということが、結果的には、自分の世界を「きちんと」広くしてくれるのだなと思ったわけです。いや、今書きながら思いました。中途半端な人では、やっぱりダメなんですね。これは私の価値基準ですが。

そんな私自身は「専門家になれなかった」というコンプレックスを最大値まで増幅させて生きているのですから、不思議なモノです。

というわけで、びよらの値段ですが、多分、年収手取りの1割は確実に超えてきそうです・・・嗚呼・・・ま、そんなこったろうと思ってましたけどね・・・。待て続報!(笑)