ピアソラと共演したタンゴペアドキュメンタリー、綺羅星達の饗宴バレエ・ガラ【2016年7月のビルボード記事】

ピアソラと共演した伝説のタンゴペア 愛と栄光、憎しみと苦悩のドキュメンタリー『ラスト・タンゴ』
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/39643
 
『はじまりのうた』ジョン・カーニー監督、待望の最新作は自伝的物語『シング・ストリート 未来へのうた』
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/39647
 
『クラシック、ポップス、ダンス、美術、工芸の一流に巡り出会う「OKAZAKI LOOPS」9月開催』
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/39868
 
『世界最高のバレエ・ダンサー達が一堂に会す珠玉の舞台が開幕、フェリ、アナニアシヴィリ、ザハーロワ他』
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/40126
 
 
チャート記事
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/39590
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/39809
http://www.billboard-japan.com/d_news/detail/40019
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タンゴ映画ですが、とりあえずピアソラ・ファンは見て損無いよ!ということを言いたかった。こういう時代背景の中で出てきた人だったんですね、というのがすごいリアルに伝わってきました。
ダンスとしてのタンゴは、ナマで見たこと片手の数くらいなのですが、出演のペアが皆さん一流なことはよくわかります。ただのドキュメンタリーではなくて、若手のみなさんがかつてのペアを演じつつ踊るという試みが面白い。若手ダンサーと伝説のダンサーの対話も見所でしょう。「50年も同じ人と踊るって想像つかない」「正直、なんでそんなに冷たい関係だったのにペアを組み続けられたのかわからない」って若手トップ・ダンサーが言ってるのも面白い。
ちなみに製作総指揮のヴェンダースはご存じ『ベルリン・天使の詩』『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』『Pina/ピナ・バウシュ 踊り続けるいのち』の監督。見たくなるでしょ。
 
 
オールスター・ガラは、Aプロは本番を、ゲネはBプロを拝見しました。
記事にはならん感想ですが、やはり本番はすごい。もう「すげぇ」「やべぇ」「うわーっ」「きゃー」の連続でした。オールスター・ガラの名の通り、世界の磨き上げられた宝石だけが集う、奇跡のような舞台でした。
フィナーレで全員が同じ曲で踊るのも、ゲネで振り付けから見ていて、それだけでも感動していたのに、本番見たらその豪勢さに目がくらんでしまいました。生きててよかったし、踊り続けてくれている50代のダンサーには感謝しかない。
観客もよく訓練されており(笑)ラストのフェリのロミジュリ→アナニアシヴィリの瀕死の白鳥→ザハーロワの海賊パ・ド・ドゥという黄金の流れではキッチリカーテンコールを増やす息の合いっぷりでした。
それにしてもこの珠玉のダンサーたちに比して、音楽は・・・バレエの舞台ではいつも唇を噛むのだが、全幕モノでなくガラは本当にシンプルな舞台で主役級しかいないんだから、せめて彼らに敬意を表してマヂでレベルの高い演奏家を揃えて欲しいものです(´д`)チェロ、ヴァイオリン、ピアノのソロ「は」存在感もあって上手でした、と書き添えておきます(他が・・・)。
 
 
ガラを見に行った後に、カルメンがあったのでなんとなく思い出したのですが、プティ夫婦とこのタンゴの夫婦の違いよ、と。しかしいずれも無二の舞姫がパートナーであることはおそらく創造の源泉であるのだろうなぁと思った次第です。似ているようで、まるで違う、ダンスという、世界の、カップル。